いつも同じようなものや
似た構図ばかり描いてしまうことはありませんか?

そんなときは
1枚の紙を小さくコマ割りして
短時間で何枚も描いてみると

普段なら描かないものに目が向き
構図や主役の選び方を変えるきっかけ

なるかもしれません

僕は17年ほど
アニメ背景の仕事をしてきました

仕事では、すでに構図が決まっているため
自分で自由に画面の収まりを決めることはできません

そのため、屋外でスケッチをしながら
景色のどこを切り取ると収まりがよいのかを
確かめています

しかし、仕事で描いている絵と
同じくらいの大きさのスケッチブックに
時間をかけて描いていると
いつも同じようなものや
描きやすい構図を選んでしまっていました

コマ割りスケッチ例1
コマ割りスケッチ例1

そこで最近は
上の図のようにA4サイズの紙をコマ割りして
短時間でスケッチしています

実際にやってみると
一枚の絵をきれいに仕上げることよりも
空いているコマを全部埋めたくなりました

その結果

  • 質より量を意識して
    数を描くようになった
  • 似た構図が続かないように
    いろいろなものを描くようになった
  • 画面が小さいので
    わかりやすい主役を選ぶようになった
  • 複数のスケッチを見比べて
    違いや問題点に気づきやすくなった

といった変化がありました

この記事では
僕が試しているコマ割りスケッチの方法と
実際に描いて気づいたことを紹介します

練習方法

紙をコマ割りする

練習方法は簡単です
まず、下の図のように1枚の紙をコマ割りします

同じ大きさのコマ割り
同じ大きさのコマ割り

コマ割りには
描き始めるときの緊張を和らげる効果もありました

真っ白な紙に絵を描き始めるのは
慣れないうちは意外と緊張します

正直に言うと、今でも
鉛筆であたりを取ったあとのペン入れは
最初の一筆に少し緊張します

でも、あらかじめ枠線が引いてあると
真っ白な紙に描き始めるときの緊張が
少し和らぐように感じます

慣れてきたら、下の図のように
漫画のようなコマ割りにしてみるのも面白いです

漫画のようなコマ割り
漫画のようなコマ割り

コマの形に合わせて
モチーフや構図を探す練習
になります

また、見る順番やストーリー性も生まれるため
一枚ずつ描くスケッチとは違った面白さがあります

漫画や絵コンテの経験がない僕でも
「工夫すれば漫画のように見せられるのではないか」
「絵コンテの練習にもなるのではないか」
と可能性を感じました

絵の新しい使い方を考える
きっかけにもなりました

制限時間を決める

次に、1コマを何分で描くか決めて
それぞれのコマにスケッチしていきます

僕の場合は

  • ペンだけなら1コマ5分
  • グレーのマーカーで陰影をつけるなら1コマ10分

を目安にしています

作例

コマ割りスケッチ例2
コマ割りスケッチ例2
コマ割りスケッチ例3
コマ割りスケッチ例3

まとめ

「コマを埋めること」を目的に描いてみると
普段なら描かないようなものも描いていました

時間がない日は
描き始めた場所から動かずにスケッチすることもあります

立ったり、しゃがんだり
周囲を360度見渡したりしながら
描くものを探しました

  • 少しでも描いてみたいと思ったものを描く
  • どの部分を切り取れば
    画面に収まりやすいか考える
  • 主役になりそうなものを探す

といった視点で景色を見るようになりました

いつもの「絵になる風景を探して描く」という見方とは
まったく違う見方をしていたと思います

また、時間制限を設けることで
「上手く描かなければいけない」
「きれいに仕上げなければいけない」
という考えから離れ
深く考えすぎずに手を動かすことに集中できました

1枚の紙に小さなスケッチをいくつも描くと
それぞれを見比べながら問題点にも気づけます

時間をかけて描くスケッチだけでなく
コマ割りスケッチも試してみてはいかがでしょうか

無心で手を動かす気分転換としてもおすすめです


コマ割り以外にも
作業時間や紙の大きさ、画材などを変えると
いつもの描き方から外れやすくなります

作風や絵柄を変えたいと思っている方は
作業時間や紙の大きさを変えて
いつもの描き方を見直す方法を
まとめた記事
もあります

ほかにも
短時間でできるスケッチや
絵の基礎練習を試してみたい方は
目的別の練習方法をまとめた記事

参考にしてみてください

構図や主役だけでなく
絵を描くときに考えることの全体像を
整理したい方は
絵に必要な知識を
6つに分けてまとめた記事
もあります

ABOUT ME
後藤太郎
17年ほどアニメ背景美術の仕事をしてきました。現在は、絵の練習・背景制作・屋外スケッチについて、実際に描いたり試したりしながら気づいたことを発信しています。